「庭にわ日記」は庭でわにが読む

湯殿山ホテルで温泉に入る、山形行き高速バスの最終便が来るまでのひととき。バスに揺られてうとうとうとうと、気づいたら山形駅周辺、夜の下界は灯りでいっぱい。駅周辺を歩いていると、なんだか足が妙な感じ、さっきまでに比べると非常に味気ない、同じ歩くという言葉では括れないよなあ、などど思いつつてくてくてくてく、ラーメン屋へ連れて行っていただく、そういえば精進料理の2日間であった。このあたりは水が美味しいのか、どこで何を食べてもとっても美味しい。ホテルへ着いたらさっくりお休みで、翌日は早朝出発、帰路は青春18きっぷでのんびりと。
青春18きっぷ 4回使用済み山形から米沢、福島、郡山、ここらで駅弁の釜飯で朝ごはん、そして黒磯、宇都宮、赤羽、秋葉原、総武線に乗り換えてちょっと寄り道で津田沼へ、同行の方々が持って来ていた月山の地図と「おくのほそ道」のガイドブック風な新書をみつけて、みやげ話用に購入し、JRで西船橋へ、そこから地下鉄に乗り換えて最寄り駅へ到着、まだまだ明るいうちに帰宅、うちのうさぎにお帰りのあいさつ。

月山帰り 待っていたのはうさぎ小屋
さてさて、他言無用の湯殿山、昔より「語るなかれ、聞くなかれ」ということで、写真撮影も禁止、ちょうど私の頭の中も真っ白けっけ、よくやった感と生きててよかった感でいっぱい、文字になりません。湯殿山は昔から「恋山」と詠まれていたとのこと。奥の院であるということは、なんだかよくわかりました。

天高く湯気舞い上がれ恋の山
月山から湯殿山への道、途中の金姥あたりで道に迷い、姥ヶ岳へ登りかかる、このまま行けばリフトで下山するルートへ出てしまう、「一瞬、リフトで下りてもいいかもと思った」という同行の方の意見は聞かず、さっさと引き返す。脇の植物がなかったら絶壁かもしれないような道をてくてくてくてく、ひたすら湯殿山方面へ。こちらの道へ来る人はほとんどいない様子、どうやらみなさんリフトで下山するらしい。それにしても、ここにきて急に植生が変わったかんじがするなあ、などと思いつつ進んでいくと、とうとう最も恐れていた鉄梯子に到着。後日いただいた写真があまりによく撮れているので、せっかくなので記念に掲載。
湯殿山への道 金姥あたり 鉄梯子
四つん這いで空中遊泳 鉄梯子

梯子を降りると今度は足元に水が流れているようなところも出てくる、ちょっとすべるので足元要注意地帯、アジサイなんぞも咲いている、どんどん行くとダムに出た。足元近くの沢の流れに手を入れる、冷たくて気持ちいい、ついでに顔を洗ってすっきり、水ってこういうものなのねと感謝の気分。
木漏れ日にエゾアジサイ 仙人沢へ続くダム
巨大なうさぎ像に見送られて、とうとう上り坂がはじまる、初っ端から大分大変、すれ違う人にあいさつしたり、写真撮ったり、立ち止まって鳥の声を聞いたり、できるだけのんびりのんびりすすむと、九合目の仏生池小屋で待っていたのはミニチュアダックスのロングヘアー、なでなでしつつ一休憩。次の山頂までの道のりはなかなかハードでありまして、「ザンキザンゲ 六根清浄 お山は繁盛 ナンマイダブツ 天津神 国津神」と思わず山念仏を唱えたくなる。
イネ科の植物 月山登山道
息切れて念仏唱えし登山道

ニッコウキスゲそうこうしているうちに、とうとう頂上に到着、月山神社でお祓いをしてもらう、標高1984mとはこのようなものなのか。というわけで、お弁当の大きなおむすび二つをいただく。

登ったからには下らねばならず、こんどは湯殿山へ向けて出発。月山は過去で、湯殿山は未来とのこと、未来へ向けて歩き出し、少し行ってから振り返り、過去の山頂を見る、よく来たもんだ、脇には残雪もある。
振り返ると山頂 雪が残っている残雪にジャンプしたげな山景色

それにしても下りもまた上り以上に大変、左まわりの袴を改造して作ったワイドパンツがお役立ち、足捌きがたいへんよろしい。

岩下り 次の足をば何処に置く
とうとう登山の日、朝一番のバスで月山八合目へ行くのでちょいと早めの朝ごはん、みんな早起き、私は朝風呂、斎館の廊下から外を見る、お天気はよさそうな雰囲気。

山の朝風呂 入浴剤は夜の蝶
明け方の斎館からの景色 明け方の斎館 窓の外用意していただいたお昼御飯のおむすびを持って、ペットボトルに水を入れて、リュックを担いでいざ出発、ハイキング靴さん今日もどうぞよろしくお願い致します。そう、酒田の土門拳記念館前のバス停から同行していただいたビニール傘さんとは、ここでお別れ、たいへんお世話になりまして、どうもありがとうございました。というわけで、羽黒山山頂よりバスに乗る、けっこう同乗者が多いのが心強い、なんだか妙に眠くってうっつらうっつらの山道ドライブ、気づいたら八合目に到着、とうとう着てしまった月の山。
月山八合目付近にて アザミ越しの空
弥陀ヶ原はお花がいっぱい、植物好きのオーナー(父)へのお土産に写真撮影。それにしても、急に霧が出たり、風が吹いて寒くなったり、陽が照って暑くなったり、めまぐるしいのが山なのか〜と、ほとんどはじめて登山をする者としては感心ひとしお。写真に残ってはいるけれど名前がわからない花が多数、山のどの辺りにあったかというのも定かではないけれど、せっかくなので、少しご紹介。
ハクサンフウロ ハクサンイチゲ ミヤマリンドウ タテヤマツボグサ シロバナトウウチソウ ウサギギク
モリアオガエル 苔
霧の中、だいぶさまよいながらも、宿泊場所である羽黒山参籠所・斎館に到着。荷物を置いて、まずは周辺の羽黒山山頂付近を散策、霧が止んでくるとまだ明るい時間、雨上がりの空気が気持ちいい。鏡池の周りでは、たくさんのモリアオガエルがお出迎え。木肌や苔が生き生きしてる。

霧晴れて蛙ひょっこり鏡池

鏡池の柵

大杉に触れて羽黒を確かむる

明け方の障子 朝食 精進料理
なんだかとっても心地よく眠れ、すがすがしい気分でお目覚め。修験の山というとなんだかおどろおどろしいのではないかと思っていたが、もっとずっと清らかなかんじで、不思議な気分。食事の精進料理も、非常においしい。この日は羽黒山を散策、昨日の大雨はどこへ行ったのかというようなよいお天気。まずは2446段の石段を下りはじめる。横道にそれて、芭蕉が逗留したという南谷に寄り道、イトトンボがきれい。また石段に戻って下り続ける、途中の茶屋にふらふらっと立ち寄ったところ「踏破認定証」をいただいてしまう、下りでもOKとのこと。

石段を下りて踏破の記念なり

表参道杉並木 イトトンボ 石段踏破の認定証

そしてどんどん下って、石段下りの最後のあたり、急に滝があらわれたところで、あくびが連発。

水音とあくびの合唱 須賀の滝
翌朝の酒田は大雨、雷まで鳴り出し、どうも止みそうにないので、豪雨の中、宿の方に土門拳記念館まで車で乗せて行っていただく。駐車場から建物までは歩いて数分、とりあえず、るんるんバスのバス停で雨宿り、するとそこには立派なビニール傘が。旅の友が増えてちょっと心強くなり、雨が弱まるのを待って記念館へ。そして、バスの時間にあわせて記念館を後にし、るんるんバスを待っていると、本日合流予定の方からの電話。雨のために村上で電車が止まってしまい、バスで振替輸送とのこと。う〜んと思いながらも、るんるんバスに乗って酒田駅へ、駅に着いたら、なんと、雨が止んでいるではないですか。で、予定通りに電車で合流地点の鶴岡へ移動、するとどうやら、大雨の為に電車が止まっている様子。もうひとりの合流者からも、余目から振替輸送との電話が入る。まあ、最終バスの時間には間に合うだろうから、いや、ひょっとしたら、もうひとつ前のバスにも間に合うかも、と思いつつ、駅前でうろうろしていたら、だれかに肩をつつかれて、振り返ると村上からの方が到着している、そしてしばらく後、余目からの方とも合流、ちょうど最終よりひとつ前のバスに間に合う時間、せっかくなので乗って行くことにする。

秋雨の港酒田に神鳴りぬ

バス停で待つは雨傘ひとりきり

霧に煙る羽黒山参道 蜘蛛の巣に雨水羽黒山頂行きのバスで終点へ。霧に煙っていてあたりがよく見えない。これで暗かったらどうなっていたことやら。。。明るいうちに到着してよかったよかった。